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スマートフォンアプリのUIって、なんで大事なんだっけ?【Yappli Insight Letter # 1】

「Yappli Insight Letter」は、アプリやデジタルトランスフォーメーション(DX)の気になるトピックスについて、専門家のみなさまに「見方」「考え方」を提供していただく、読み物形式のメールマガジンです(※本noteは、メールマガジンの内容の転載です)。

今回は、エン・ジャパン株式会社のアプリマーケティング担当者で、アプリのアップデート前後のUI変化を考察した「# アプリノック」でも有名な宮﨑晃さんにご寄稿いただきました。

はじめに

スマートフォンアプリはUIが大切!そんな声や記事を目にすることは多いと思います。

僕もアプリに関わる仕事をする中で、デザインや使い勝手を意識することが増えてきました。

一方で「なぜUIが大切なのか?」とあらためて問われると、意外とスッと答えが出ないもの。この記事では、なんとなくわかった気持ちになっているUIについて、アプリにおける意味や、アプリ担当者としての向き合い方を整理していきます。

あらためて「UI」とは何か?

『UIデザインの教科書』では下記のように定義されています。

UIとはユーザーインターフェースのことで「ユーザー」と「システムやサー
ビス」との接点のことをさします。(中略)リモコンなどユーザーが直接手で触る部分、(中略)間接的に操作する画面中のリンクやボタンもまた同様にインターフェースです。

出典:(著)原田秀司『UIデザインの教科書』(2019年,翔泳社)

この説明の通り「UI=接点」と捉えると、UIはアプリの世界観や機能をユーザーに届ける要素ということになります。

つまりUIが悪いとどんなに良い世界観も伝わらないし、どんなに嬉しい機能も使われない悲しい状況に。

仮にECアプリで90%OFFのクーポンを配布しても、ユーザーが見つけにくい導線だったり、購入画面の使い方が複雑で離脱してしまったりしたら意味がないですよね。

こうした使い勝手の観点だけでも、UIの重要性は十分わかると思いますが、一度マクロな視点でアプリを取り巻く環境について見ていこうと思います。

日本のアプリ市場での競争

競合や代替アプリがない場合は、たとえUIが悪くても、他に選択肢がないので使ってはもらえます。ではアプリ市場の環境はどうでしょうか?

①アプリ利用時間は1日約3時間
②アプリ利用時間は毎年約15分ずつ増加
③アプリ内課金は過去3年で45%の成長率
④アプリのDL数は伸びておらずほぼ横ばい

出典:2020年版モバイル市場年鑑(App Annie)

アプリの利用時間や消費金額は増えている一方で、使われるアプリの数は増えていない、ということがわかります。つまり、「ユーザーの奪い合い」が生じているのです。

「アプリを作れば、勝手にDLされて売り上げにつながる」という甘い状況ではないのです。

差別化ポイントとしてのUI

ライバルが多い環境だからこそ、アプリの世界観や機能を十分にユーザーに体感してもらい、満足してもらうことが重要です。

そしてそのためには「使いやすい」「わかりやすい」UIが鍵になります。

例えばスシローのアプリ。2020年4月のアップデートで下記の変更をしています。

▼ホーム画面のUI変更

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「注文」ボタンの色や文字サイズを変えたことで、「押せそう感」が強くなっており、テイクアウトにつながりやすいUIになっています。

世界観そのものの変更や、機能の大幅アップデートではなく、ちょっとしたUIの変更によってユーザー体験を変えていく。

そうすることで、コロナ禍によって増えたテイクアウト需要に応える。まさに接点としてのUIを活用した事例だと思います。

完成されたサービスなんてない

僕のスマホには400個以上のアプリがDLされていて、スシローのようなUI変化を日々見続けています。

大量の変化を追う中で気づいたのは、どんなに完成されていると思うアプリであっても日々細かい改善を続けているということです。

例えば宿泊サービスのAirbnb。僕がGoogle Playで確認できただけでも直近3ヶ月間で17回ものアップデートを実施しています。その多くが目に見えない改善や不具合対応ですが、ボタンの名称や写真の表示方法といったUI変更も月1回の頻度で行っています。

▼宿の詳細画面のUI変更画像2

▼宿の予約画面のUI変更画像3


また、最近は大手アプリからハンバーガーメニューが消えてタブバーが新設される変化によく出会います。

▼マクドナルドのUI変更画像4

▼GoogleマップのUI変更画像5

▼楽天市場のUI変更画像6


こうした事例を見ていると「小さなUIの改善の積み重ねがアプリ全体の使いやすさにつながる」「UIデザインにも流行り廃りがある」ということがわかります。

アプリを1回作って完成にするのはもったいない。

ユーザーの反応を数字で確認しながら改善を続けることが、長く使ってもらうポイントではないでしょうか?

おわりに

UIを「カッコいいもの」で終わりにせず、アプリ市場を生き残っていくための武器として注力していく……。整理しながらこんなことを感じました。

この記事から少しでもUIへの理解が深まれば幸いです。

今後はYappliの機能改善に関連するUI事例などを紹介していきますので、よろしくお願いいたします!

執筆者プロフィール


宮﨑晃
エン・ジャパン株式会社 デジタルプロダクト開発本部

2016年に新卒入社。2年間エン転職の営業を経験した後、アプリマーケティングの担当として現部署に異動。KPI設計から、UI改善、ASO、グロース施策など広い領域で施策を日々行う。

ポケモンカード世界2位・日本1位のタイトルをもつ。

・アプリのアップデート前後のUI変化
・Push通知など気になったGrowth施策こうしたものを「# アプリノック」としてTwitterとnoteで情報発信中

▼Twitterアカウント
https://twitter.com/yositune12345
▼note(アプリのアップデート500本ノックから学ぶUI改善のヒント)https://note.com/akira_miyazaki/n/nab9a1252ac4e

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株式会社ヤプリのnoteです。アプリ開発・運用・分析をクラウドからワンストップで提供するプラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を提供しています。 https://yappli.co.jp/

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